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年金生活者支援給付金とは?遺族年金と一緒に受け取る条件

年金生活者支援給付金とは?遺族年金と一緒に受け取る条件

遺族年金には遺族基礎年金と遺族厚生年金の2つがあり、年金生活者支援給付金が上乗せされるのは遺族基礎年金のほうです。

亡くなったのが会社員で、子がすでに独立している場合、受け取るのは遺族厚生年金だけになります。

この状態では給付金の対象から外れます。

遺族基礎年金は子のある配偶者か子が対象で、年額847,300円に子の加算が付きます(日本年金機構/2026年4月時点)。

一方、給付金が支給されるかどうかは、受け取る人の所得で判定されます。

金額を決める仕組みが年金とは別だということです。

本記事では、給付金の対象になる遺族年金の種類・所得で判定される仕組み・子が18歳の年度末を過ぎたあとの扱いを解説します。

年金生活者支援給付金は、遺族基礎年金を受けている人への上乗せ

年金生活者支援給付金は、年金に上乗せして支給される制度です。

老齢年金・障害年金・遺族年金のそれぞれに対応する3タイプがあり、遺族年金を受けている人向けのものが遺族年金生活者支援給付金です。

手続きの前に確かめるのは、自分が受け取っている遺族年金がどちらなのかというところになります。

遺族基礎年金と遺族厚生年金は別の制度

遺族基礎年金は国民年金の制度で、対象は子のある配偶者、または子です。

子の年齢は18歳になった年度の3月31日までで、障害等級1級・2級に該当する場合は20歳未満まで含まれます(日本年金機構)。

遺族厚生年金は厚生年金の制度で、対象になる人の範囲がもっと広く、次の順位で決まります。

  • 子のある配偶者
  • 子
  • 子のない配偶者
  • 父母
  • 孫
  • 祖父母

順位の3番目に「子のない配偶者」が入っている点が、給付金の話につながります。

子が高校を卒業したあとに配偶者を亡くした場合、遺族厚生年金は受け取れますが、遺族基礎年金は出ません。

給付金は遺族基礎年金を受けている人が対象なので、この場合は上乗せもありません。

金額を決める数字が、年金と給付金で違う

遺族年金の額は、亡くなった人の記録で決まります。

遺族基礎年金なら保険料の納付済期間、遺族厚生年金なら在職中の報酬です。

それに対して給付金は、受け取る側の所得を見て支給されるかどうかを判定します。

同じ「年金の手続き」として案内されるものの、判定の材料はまったく別です。

給付金の額と、判定に使う所得の基準額は年度ごとに定められます。

年金額の改定とも連動するため、去年の資料をそのまま当てにはできません。

請求のときに年金事務所の窓口か、日本年金機構から届く案内で確認してください。

遺族年金そのものの受給条件は遺族年金を受け取れる人の条件と金額の計算で解説しています。

受け取れるかは、遺族基礎年金の要件と前年の所得で決まる

給付金の請求書が手元に届いても、遺族基礎年金の受給が決まっていなければ話が進みません。まず遺族基礎年金の側で2つの条件を満たす必要があります。

亡くなった人の保険料納付要件

遺族基礎年金には、亡くなった人の保険料の納付状況についての要件があります。

原則は、保険料納付済期間(免除期間を含む)が国民年金の加入期間の3分の2以上あることです。

ただし死亡日が令和18年3月末日までで、亡くなった人が65歳未満だった場合は、死亡月の前々月までの直近1年間に未納が無ければ要件を満たします(日本年金機構)。

自営業だった親の年金記録は、家族が把握していないことがあります。納付の状況は年金事務所で照会できるため、請求の相談に行くときに合わせて確認しておくと二度手間になりません。

子の年齢と、世帯の状況

子のある配偶者として遺族基礎年金を受けるには、子が18歳になった年度の3月31日までである必要があります。

子が高校3年生の3月で条件から外れるということです。

障害等級1級・2級に該当する子の場合は20歳未満まで続きます。

この年齢要件が、給付金の受給期間をそのまま決めます。

給付金は遺族基礎年金の受給者を対象にした上乗せなので、子の年齢で遺族基礎年金が終われば給付金も終わります。

所得が低いままでも、遺族基礎年金が無くなれば上乗せは残りません。

受け取る人の所得で判定される

2つの要件を満たしたうえで、受け取る人の所得が基準以下であることが給付金の条件になります。

基準額は年度ごとに決まるので、ここで具体的な金額を挙げても翌年には変わります。

判定に使う所得の範囲や、家族の収入が影響するかどうかは、年金事務所で自分の状況を伝えて確認してください。

遺族年金の額と、年金生活者支援給付金の関係

以下の金額は令和8年4月分からの額で、2026年4月時点のものです(日本年金機構)。年金額は毎年度改定されるため、翌年度以降は変わります。

給付年額対象
遺族基礎年金847,300円(昭和31年4月1日以前生まれは844,900円)子のある配偶者
子の加算額1人目・2人目は各243,800円、3人目以降は各81,300円上記に加算
遺族厚生年金亡くなった人の老齢厚生年金の報酬比例部分の4分の3配偶者・子など(順位あり)
中高齢寡婦加算635,500円夫の死亡時に40歳以上65歳未満で子のいない妻など

遺族厚生年金は報酬比例部分の4分の3ですが、厚生年金の被保険者期間が300月(25年)未満のときは300月とみなして計算されます。

若くして亡くなった場合に額が極端に小さくならないための仕組みです。

金額の目安を家族構成別に確認したい場合は、妻・子ども別の遺族年金の早見表で解説しています。

給付金の額は、この表の年金額とは別の計算で決まります。

年金額に一定の割合を掛けるものではなく、給付基準額をもとに年度ごとに定められた額が上乗せされる形です。

年金の振込通知書には給付金の額も記載されるため、実際に振り込まれる額は通知書で確認できます。

年金生活者支援給付金が止まるのは、子が18歳の年度末を過ぎたとき

遺族基礎年金は、子が18歳になった年度の3月31日で終わります。

子が2人いれば、下の子がその年齢に達するまで続きます。

給付金もそこで同時に終わります。

子の加算額が減っていく段階では給付金が残り、遺族基礎年金そのものが無くなった時点で上乗せも消える、という順序です。

子が独立したあとに残る給付

遺族基礎年金が終わったあと、亡くなった人が厚生年金に加入していた場合は遺族厚生年金が続きます。

夫の死亡時に40歳以上65歳未満で子のいない妻などには、40歳から65歳になるまで中高齢寡婦加算が付きます。

年額635,500円ですから、遺族基礎年金の減少分をすべて埋めるわけではありません。

ここで注意したいのが、中高齢寡婦加算は遺族厚生年金への加算だという点です。

遺族基礎年金の代わりになるものではないため、この加算が始まっても給付金の対象には戻りません。

世帯の収入が下がるのに上乗せが無くなるという組み合わせになります。

受給が終わる条件は年齢だけではない

子のない30歳未満の妻は、遺族厚生年金を5年間だけ受け取れます。

また、再婚した場合の扱いも遺族年金には定められています。

給付金は遺族基礎年金に付くものなので、遺族基礎年金の受給権が失われれば給付金も同時に失われます。

遺族年金の受給が終わる条件と再婚したときの扱いで解説しています。

請求は遺族年金と同じ窓口で、届出の期限は死亡から10日か14日

給付金だけを単独で先に請求することはできません。

遺族基礎年金の請求が受け付けられ、受給が決まる流れの中で給付金の手続きも案内されます。

そのため、順番としては死亡後の年金の届出から始まります。

手続き期限窓口
死亡届死亡の事実を知った日から7日以内死亡地・本籍地・届出人の所在地の市区町村
年金の受給停止(厚生年金)死亡から10日以内年金事務所
年金の受給停止(国民年金)死亡から14日以内年金事務所または市区町村
世帯主変更届死亡から14日以内(15歳以上の人が2人以上残る場合)市区町村

年金の受給停止と遺族年金の請求は別の手続きです。

停止の届出をしたときに遺族年金の説明を受けられることもありますが、請求書の提出はあらためて行います。

必要な書類や年金事務所での流れは遺族年金の請求に必要な書類と年金事務所での手続きで解説しています。

同じ時期に確認できる別の給付

年金以外にも、亡くなったあとに請求できる給付があります。

国民健康保険や後期高齢者医療の加入者が亡くなったときは葬祭費、健康保険の被保険者が亡くなったときは埋葬料です。

健康保険の埋葬料は一律5万円ですが、国民健康保険の葬祭費は市区町村の条例で額が決まるため、住んでいた市区町村の窓口で確認してください。

相続の期限とは別枠で動く

給付金や遺族年金の手続きに追われている間も、相続の期限は進みます。

相続放棄と限定承認は、自己のために相続の開始があったことを知った時から3か月以内に家庭裁判所へ申述します。

起算日は亡くなった日ではありません。

相続税の申告と納付は、相続の開始を知った日の翌日から10か月以内です。

不動産を相続した場合の登記は、取得を知った日から3年以内に申請する義務があります。

遺族年金の請求で年金事務所に何度か足を運ぶうちに、3か月が近づくことがあります。相続税がかかるかどうかは基礎控除で決まり、その計算は相続税の基礎控除と課税の分かれ目で解説しています。

よくある質問

遺族厚生年金だけを受け取っている場合も対象になりますか

遺族年金生活者支援給付金は遺族基礎年金の受給者を対象にした上乗せです。

遺族厚生年金だけを受け取っている状態では対象になりません。

子が18歳の年度末を過ぎている場合や、子のない配偶者として遺族厚生年金を受けている場合がこれにあたります。

自分がどちらの年金を受給しているかは、年金証書や振込通知書の記載で確認できます。

給付金の額はいくらですか

給付金の額は年度ごとに定められ、年金額の改定とあわせて見直されます。

遺族基礎年金の額に一定の割合を掛けて出すものではありません。

金額と、支給の判定に使う所得の基準額は、日本年金機構の案内または年金事務所の窓口で確認してください。

子が18歳になったあとも受け取れますか

遺族基礎年金は、子が18歳になった年度の3月31日までが対象です(障害等級1級・2級の子は20歳未満まで)。

遺族基礎年金の受給権が無くなれば、給付金も同時に終わります。

所得が低いままでも上乗せは続きません。

請求はどこの窓口ですか

給付金は遺族基礎年金の請求と切り離して進めるものではないため、年金の請求を受け付ける窓口で一緒に手続きします。

国民年金の遺族基礎年金だけを請求する場合と、遺族厚生年金も含めて請求する場合で窓口が変わります。

どちらに行けばよいかは、亡くなった人が加入していた制度によって決まるので、年金事務所に電話で確認してから出向くと待ち時間が減ります。

所得が変わったら支給も変わりますか

給付金は受け取る人の所得で判定されるため、所得の状況が変われば支給の扱いも変わります。判定に使う所得の範囲や、変更があったときに必要な届出については、年金事務所で自分の状況を伝えて確認してください。

まとめ

年金生活者支援給付金を遺族年金と一緒に受け取れるかどうかは、遺族基礎年金を受給しているかで決まります。

遺族厚生年金だけの場合は対象になりません。

遺族基礎年金の額は年847,300円に子の加算が付き(日本年金機構/2026年4月時点)、給付金はこれとは別の計算で上乗せされます。

受給が続く期間も遺族基礎年金と同じで、子が18歳になった年度の3月31日で終わります。

中高齢寡婦加算に切り替わっても給付金は戻りません。

年金の届出は死亡から10日または14日以内、相続放棄は知った時から3か月以内と、期限は並行して進みます。

ぜひ本記事の届出期限の表と受給が終わる条件を手元に置いて、年金事務所に確認する項目を先に書き出してから窓口へ向かってください。

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