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家族葬の流れ|1日目から精進落としまでの手順を解説

家族葬の流れ|1日目から精進落としまでの手順を解説

病院で亡くなると、その日のうちに遺体の搬送先を決めることになります。

家族葬の流れで最初に来るのはここで、式の内容や呼ぶ人を考えるのは搬送と安置が済んだ後です。

病院で紹介された葬儀社に搬送だけを頼み、葬儀そのものは別の会社に頼み直すこともできます。

火葬は死亡から24時間を経過しないとできません(墓地、埋葬等に関する法律3条)。

そのため逝去当日に安置、2日目に通夜、3日目に葬儀・告別式と火葬、そして精進落としという3日間の日程が基本形になります。

家族葬の費用は平均96.39万円でした(鎌倉新書 第7回お葬式に関する全国調査/2026年3月時点)。

本記事では、逝去から精進落としまでの3日間の手順・死亡届と火葬許可証の出し方・火葬場の空きで日程がずれるときの動きを解説します。

家族葬の流れは3日間|逝去から精進落としまでの全体像

家族葬も一般葬も、逝去から火葬までの工程そのものは変わりません。

違うのは参列者の数と、それに連動する連絡・返礼品・会食の手配量です。

鎌倉新書の第7回お葬式に関する全国調査(2026年3月時点)では、家族葬を選んだ人が47.0%と最も多くなっています。

時期やること家族が決めること
1日目 逝去当日死亡診断書の受け取り、遺体の搬送、安置搬送先をどこにするか
1日目 夕方以降葬儀社との打ち合わせ、日程と見積もりの確定通夜をやるか、呼ぶ人の範囲
2日目死亡届の提出、火葬許可証の受け取り、納棺、通夜通夜ぶるまいの人数
3日目 午前葬儀・告別式、出棺火葬場へ同行する人の確定
3日目 午後火葬、収骨、繰り上げ初七日、精進落とし会食の席数と料理の数
翌日以降年金の受給停止、世帯主変更届、葬祭費・埋葬料の申請誰が窓口へ行くか

最初の分岐は搬送先をどこにするか

病院の霊安室に置いておける時間は限られていて、数時間で移動を求められます。

移動先は自宅か、葬儀社や民間業者が運営する安置施設のどちらかです。

マンションでエレベーターに棺が入らない、仏間がない、近所への説明をしたくないといった事情があれば、安置施設を選ぶことになります。

ここで注意したいのが、病院が紹介する葬儀社をその場で契約する必要はないという点です。

紹介された会社に搬送だけを依頼し、葬儀は別の会社に頼むこともできます。

搬送費と安置料だけを払って終わる形です。

ただし搬送を頼んだ会社の安置施設に預けたままだと、日数分の保管料が発生します。

断るなら早いほうがいいです。

打ち合わせの席で決まってしまうこと

搬送と安置が終わると、その日のうちに葬儀社との打ち合わせが始まります。

ここで日程、式場、祭壇のランク、返礼品、料理の数がまとめて決まります。

深夜に疲れた状態で見積書を見ることになるため、判断の基準を先に持っていないと提示されたプランをそのまま受けることになります。

呼ぶ人の範囲だけは、元気なうちに家族で話しておくと打ち合わせが短くなります。

家族葬で呼ぶ範囲の決め方で解説しています。

死亡診断書・死亡届・火葬許可証|火葬までに必要な3つの書類

3日目の火葬にたどり着くには、書類が3つ連なっています。

どれか1つが欠けると火葬場が遺体を受け付けません。

葬儀社が代行してくれる部分も多いのですが、原本を誰が持っているかを家族が把握していないと、当日に探すことになります。

死亡診断書は病院で受け取り、先にコピーを取る

死亡診断書は臨終に立ち会った医師が書きます。自宅で亡くなって主治医がいない場合は、警察の検視を経て死体検案書になります。

この用紙は、左半分が死亡届、右半分が死亡診断書という1枚の様式です。

市区町村へ提出すると原本は返ってきません。

ところが生命保険の請求、簡易保険、勤務先への届け出などで、後からこの書類の写しを求められます。

提出する前にコンビニのコピー機で5枚ほど取っておくと、あとで再発行の手数料を払わずに済みます。

再発行は書いた医療機関へ依頼する形になり、費用と日数がかかります。

死亡届の提出先は3か所から選べる

死亡届は、死亡の事実を知った日から7日以内に提出します(戸籍法86条)。

窓口は死亡地、本籍地、届出人の所在地のいずれかの市区町村です。

本籍が遠方でも、亡くなった病院のある自治体で出せます。

ただし実務上の期限は7日ではありません。

火葬許可証は死亡届を出さないと出ないため、火葬の前日までには提出することになります。

届出人になれるのは同居の親族のほか、同居していない親族、家主、地主、後見人などです(戸籍法87条)。

届出人の署名が入っていれば、窓口へ持っていくのは葬儀社の担当者でもかまいません。

多くの葬儀社がこの提出を代行しています。

火葬許可証は火葬場に渡し、証印が押されて戻る

死亡届を受理した市区町村が発行するのが火葬許可証です(墓地、埋葬等に関する法律5条)。

これを火葬当日に火葬場へ提出します。

火葬が済むと火葬執行の証印が押されて返され、その紙が納骨のときに墓地の管理者へ渡す書類になります。

返ってきた許可証は骨壺の箱に納めて渡されることが多いです。

納骨まで数か月空くことがあるため、どこにしまったかを家族の誰かが覚えておいてください。

紛失すると発行した市区町村へ再交付を申請することになります。

手数料や受付の方法は自治体で違うので、お住まいの市区町村の窓口で確認してください。

家族葬の2日目・3日目|通夜から精進落としまでの時間割

2日目と3日目は、火葬場の予約時刻を起点に逆算して組まれます。

式の開始時刻を家族の都合で自由に決められるわけではありません。

火葬炉の枠が午後1時なら、出棺は正午前後、葬儀・告別式の開式は午前10時前後という並びになります。

納棺と通夜|人数の確定はこの日まで

2日目は納棺から始まります。

遺体を棺に納め、副葬品を入れる工程で、家族が立ち会います。

燃えない金属やガラス、厚みのある本などは火葬場で断られることがあるため、入れたいものがあれば事前に葬儀社へ伝えてください。

通夜の後には通夜ぶるまいの席を設けることが多く、その料理数を前日までに確定させます。

家族葬は参列者が読みにくい形式です。

呼んでいない親族が弔問に来ることもあり、料理が足りないという事態が起きます。

逆に多めに頼めばそのぶん請求が増えます。

返礼品は余った分を返品できる契約かどうかを、見積もりの段階で確認しておくと調整しやすくなります。

火葬から精進落としまでは半日

3日目は告別式、出棺、火葬、収骨と続きます。

火葬にかかる時間は1時間から2時間程度で、その間は控室で待つことになります。

収骨が終わったら式場か料理店へ戻り、初七日の法要を繰り上げて行ってから精進落としの会食に入るのが一般的な組み方です。

精進落としは本来、忌明けの食事を指す言葉でした。

現在は火葬後の会食として、同じ日のうちに済ませる形が広がっています。

ここまでで3日目の夕方になります。

会食に参加する人数は火葬場へ同行する人の数とほぼ重なるので、3日目の朝までに数えておくと手配が間に合います。

日程がどう前後するかは亡くなってから納骨までの日程で解説しています。

家族葬の流れが止まるのは、火葬場の予約と親族への連絡

3日間という日程はあくまで基本形で、実際には後ろへずれることがあります。止まる場所はだいたい決まっています。

火葬場が空かないと、安置の日数だけ費用が増える

都市部では火葬場の予約が数日先になることがあります。

年末年始や友引の翌日は枠が埋まりやすく、逝去から火葬まで1週間近く空くケースも出てきます。

この間、遺体は安置施設か自宅で保管することになり、日数に応じて安置料とドライアイスの費用が加算されます。

見積書の段階では3日分で計算されていることが多いため、延びた日数分は後から追加されます。

打ち合わせの場で「安置が1日延びるといくら増えますか」と聞いて、金額を書面に残しておいてください。日程が確定してから請求額が跳ね上がる原因の多くがここです。

親族への連絡を後回しにすると、式の後で揉める

家族葬は呼ぶ人を絞る形式なので、呼ばなかった親族へどう伝えるかという問題が必ず残ります。事後に「なぜ知らせなかったのか」と言われるのは、亡くなったことではなく、判断の過程を知らされなかったことに対してです。

連絡すべき相手を1日目の夜までに紙に書き出し、葬儀に呼ぶ人と、後日あらためて知らせる人に分けておくと整理できます。

呼ばない相手にも、逝去の事実と家族葬にする方針だけは早めに伝えたほうが角が立ちません。

親族に納得してもらう伝え方で解説しています。

菩提寺への連絡を忘れると納骨で止まる

先祖代々の墓が寺院墓地にある場合、その寺に連絡せずに葬儀社の紹介僧侶へ依頼すると、納骨のときに受け入れを断られることがあります。

戒名の授与や葬儀の主宰を菩提寺が担う前提になっているためです。

連絡は逝去の当日か翌日、日程を決める前に入れてください。

遠方で来られない場合の対応も、その電話で相談できます。

葬儀社に任せる範囲と、家族が判断する範囲

搬送、安置、書類の代行、式場と火葬場の手配、料理と返礼品の発注まで、実務のほとんどは葬儀社が動かします。家族が引き受けるのは、呼ぶ人の範囲を決めること、見積書の項目を確認すること、支払いの担い手を決めることの3つです。

葬儀形式平均費用日程
一般葬122.01万円通夜と葬儀で2日
家族葬96.39万円通夜と葬儀で2日
一日葬74.43万円通夜を行わず1日
直葬・火葬式49.56万円式を行わず火葬のみ

いずれも鎌倉新書の第7回お葬式に関する全国調査(2026年3月時点)による平均額です。

全体の平均は96.73万円でした。

家族葬にしても一般葬の半額になるわけではないのは、祭壇や式場、火葬の費用が人数と無関係にかかるためです。

人数で減るのは料理と返礼品の部分になります。

生前に見積もりを取れば、深夜の打ち合わせが短くなる

親が入院している段階なら、葬儀社の生前相談を使って見積もりを取っておけます。

複数社から同じ条件で出してもらい、含まれている項目と含まれていない項目を突き合わせると、金額の差がどこから来ているのか分かります。

安置料の日額、火葬場の使用料が別か込みか、返礼品の返品可否あたりが差の出やすい費目です。

見積もりで見るべき項目で解説しています。

費用を誰が払うかも、この段階で話しておく論点です。

故人の預金は口座が凍結されると引き出せなくなります。

喪主が立て替えて後から相続財産から清算する形が多いのですが、兄弟間で話がついていないと立て替えた分をめぐって揉めます。

人数別の目安は家族葬の費用の内訳で解説しています。

よくある質問

家族葬は何人までという決まりがありますか

人数の定義を定めた法律や業界の基準はありません。

夫婦と子だけの数人で行うこともあれば、親族を含めて30人前後になることもあります。

葬儀社のプランは人数帯で区切られていることが多いので、想定人数を伝えて見積もりを出してもらう形になります。

通夜をやらない一日葬にすると、流れはどう変わりますか

2日目の通夜と通夜ぶるまいが無くなり、葬儀・告別式から火葬、精進落としまでを1日で行います。

平均費用は74.43万円で、家族葬より20万円ほど下がります(鎌倉新書 第7回お葬式に関する全国調査/2026年3月時点)。

ただし火葬までに24時間を置く決まりは変わらないため、安置の日数が短くなるわけではありません。

菩提寺によっては通夜を省く形を認めないことがあるので、先に確認してください。

亡くなってから最短で何日目に火葬できますか

死亡から24時間を経過した後でなければ火葬できません(墓地、埋葬等に関する法律3条)。

計算上は翌日に火葬できますが、火葬場の予約が取れるかどうかで決まります。

都市部では数日待つことがあります。

死亡届は家族以外でも出せますか

届出人になれるのは同居の親族、同居していない親族、家主、地主、後見人などです(戸籍法87条)。

届出人が署名した用紙であれば、窓口へ持参するのは葬儀社の担当者でも問題ありません。

提出先は死亡地、本籍地、届出人の所在地のいずれかの市区町村です。

葬祭費や埋葬料はいつ申請しますか

葬儀が終わってからの申請になります。

健康保険の被保険者が亡くなった場合の埋葬料は一律5万円です。

国民健康保険と後期高齢者医療の葬祭費は市区町村ごとに額が違うため、お住まいの市区町村の窓口で確認してください。

申請には葬儀の領収書や会葬礼状など、喪主であることが分かる書類を求められます。

領収書は捨てないでください。

葬儀の後にすぐやる手続きは何ですか

厚生年金は死亡から10日以内、国民年金は14日以内に受給停止の届け出をします。

世帯に15歳以上の人が2人以上残るなら、世帯主変更届も14日以内です。

相続放棄を考えるなら、自分が相続人だと知った時から3か月という期限があります(民法915条)。

起算日は亡くなった日ではありません。

まとめ

家族葬の流れは、逝去当日の搬送先の決定から始まり、死亡届と火葬許可証を経て、3日目の火葬と精進落としで区切りがつきます。

日程を左右するのは家族の都合ではなく火葬場の予約枠で、そこがずれれば安置の日数と費用が増えます。

書類は死亡診断書のコピーを取ってから提出する一手間で、後の保険請求が楽になります。

親が入院している段階で決めておけるのは、呼ぶ人の範囲、搬送先、そして費用を誰が払うかの3つです。ぜひ本記事の3日間の時間割と形式別の費用の表を参考に、葬儀社の生前相談で見積もりを取るところから始めてください。

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