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不用品回収業者はどう選ぶ?許可番号で見極める方法

不用品回収業者はどう選ぶ?許可番号で見極める方法

作業が終わったあとで、見積もりに無かった25万円を請求された例があります。国民生活センターに寄せられた不用品回収サービスの相談で、件数は2018年度の1,354件から2021年度は2,231件まで増えました(国民生活センター「不用品回収サービスのトラブル」/2022年11月時点)。

防ぐ入口は口コミではなく、許可の種類です。

家庭から出た家具や家電を運んで処分するには市区町村の一般廃棄物収集運搬業の許可が、買い取るなら都道府県公安委員会の古物商許可が要ります。

産業廃棄物の許可しか持たない業者では、家庭ごみを運べません。

本記事では、許可番号の確かめ方・見積書で先に潰しておく追加料金とキャンセル料・粗大ごみや買取との使い分けを解説します。

不用品回収業者との金銭トラブルは、追加請求・詰め放題・キャンセル料に分かれる

相談が増えている理由は、料金の決まり方が作業前に固定されていない点にあります。

国民生活センターがまとめた相談例では、作業終了後の高額請求、トラック詰め放題プランの制限を当日に告げられたケース、見積もり時の説明との食い違い、キャンセル料の請求、複数台分の不当請求が挙がっています。

原因を業者の悪質さだけに求めると、次の一手を間違えます。

自分の側で情報を渡していなかったために金額が動いた場合もあり、まずどのタイプに当たっているかを切り分けてください。

作業が終わってから請求が跳ねる

いちばん多い型です。

電話やサイトの「1点◯円から」という表示だけで依頼し、当日になって「これは処分費が別」「二階からの搬出は人件費が加算」と言われる流れになります。

家財の量と搬出経路を業者が事前に見ていないと、この加算は必ず起きます。

逆に、品目を写真で渡して書面の見積もりを取っていれば、当日の増額は「見積もりに無い項目」として押し返せます。

すでに請求されている状態なら、支払う前に内訳の書面を求めるのが先です。

不用品回収の高額請求を防ぐ手順では、無料回収をうたう業者の料金の立て方まで解説しています。

トラック詰め放題の制限が当日に告げられる

「軽トラック詰め放題」の表示は、荷台の容積に収まる範囲という意味です。

ところが当日になって、家電リサイクル法の対象品は別料金、布団やマットレスは対象外、高さは荷台のあおりまで、といった条件が加わることがあります。

この型は追加請求と似て見えますが、原因が違います。

制限の内容が最初から書面になっていないため、口約束の解釈がぶつかっているのです。

プランで頼むなら、対象外品目と積める高さを申込みの時点で文字で残してください。

積み放題プランの料金の見方では、プランに含まれる範囲の確かめ方を解説しています。

断ったあとにキャンセル料を請求される

当日に金額が合わず作業を断ったら、出張費やキャンセル料を求められるという相談もあります。

キャンセル料そのものが不当とは言えません。

契約前に金額と発生条件が示されていたかどうかで、話の筋が変わります。

示されていなかったなら、その根拠を書面で出すよう求めてください。

ここで押し問答を続けるより、支払いを保留して消費生活センターに相談したほうが早く進みます。

不用品回収業者を許可番号で見極める|一般廃棄物と古物商の2つ

業者を絞る基準は、口コミの点数ではありません。

何をする業者なのかによって、持っていなければならない許可が変わります。

家庭から出た不用品を運んで処分するなら市区町村の一般廃棄物収集運搬業の許可、または市区町村からの委託です。

買い取るなら都道府県公安委員会の古物商許可になります。

この2つは別の許可で、片方しか持たない業者は、片方の仕事しかできません。

一般廃棄物収集運搬業の許可は市区町村ごとに出る

この許可は、廃棄物処理法にもとづいて市区町村が出します。

全国共通の登録ではないため、隣の市で許可を持っていても、あなたの家がある市で許可が無ければ、そこから家財を運び出せません。

確かめ方は単純です。

市区町村のホームページに一般廃棄物収集運搬業の許可業者一覧が載っているので、業者名がその一覧にあるかを見てください。

サイトに許可番号を掲げている業者なら、番号と市区町村名が一覧と一致するかを照合します。

紛らわしいのが産業廃棄物収集運搬業の許可です。

都道府県が出す許可で、事業活動から出た廃棄物が対象になります。

この許可だけでは家庭ごみを運べません。

サイトに「産廃許可取得済み」とだけ書かれている場合、家庭の片づけを頼む相手としては条件を満たしていないことになります。

買い取るなら古物商許可、遺品整理士は許可の代わりにならない

「値の付くものは買い取ります」と言う業者に必要なのが古物商許可です。

買取と回収を一括で頼むなら、両方の許可を持っているか、買取部分を許可のある別会社が担っているかを確かめてください。

出張買取業者の選び方では、古物商許可の番号の見方と査定額の考え方を解説しています。

一方、遺品整理士は一般社団法人遺品整理士認定協会の民間資格です。

国家資格ではなく、これを持っていれば廃棄物を運べるわけでもありません。

整理の進め方に通じている目印としては意味がありますが、許可の有無とは別の欄で見るものだと考えてください。

「無料回収」のトラックに渡すと、不法投棄の恐れがある

住宅街を回りながら無料回収を呼びかけるトラックは、この許可を持っていないことが多いと国民生活センターも注意を促しています。

無許可の相手に渡した家財が山林や空き地に不法投棄される恐れがあり、積み込んだあとで「これは有料」と言われる流れもここから起きます。

無料という言葉の裏には、金属や家電を売って利益を出す仕組みか、あとで処分費を請求する仕組みのどちらかがあります。

前者なら成り立ちますが、許可が無ければ家庭ごみは運べないという線は動きません。

声をかけられた場面で判断せず、許可業者の一覧に戻ってください。

見積書で先に潰す4項目|追加料金の条件とキャンセル料

許可の一覧で候補が絞れたら、次は書面です。

国民生活センターも、作業内容と料金を書面で出してもらうこと、追加料金の有無とキャンセル料を確認することを挙げています。

電話で「追加料金はかかりません」と言われただけでは、当日の食い違いを止められません。

見積もりを頼む前に、自分の側で用意する情報

同じ条件で2社以上から見積もりを取るには、渡す情報を自分でそろえておく必要があります。用意するのは次の4点です。

  • 処分したい品目のリストと、部屋ごとの写真(大物は寸法も)
  • 建物の階数、エレベーターの有無、玄関から道路までの経路
  • 作業車を停められる場所と、道幅
  • 希望日と、立ち会える時間帯

この4点がそろっていれば、業者は搬出の人数と車の台数を計算できます。

反対に、電話で「タンス2つと冷蔵庫」とだけ伝えた見積もりは、当日に必ず動きます。

同じリストを2社に渡して金額が大きく離れたときは、含まれている範囲が違うと考えて、内訳を比べてください。

書面に残す項目

受け取る見積書には、少なくとも次の欄が入っているかを見ます。

見積書で確かめる欄抜けていると起きること
品目ごと、または一式の料金と、その内訳当日に品目を「対象外」と言われる
追加料金が発生する条件(品目・重量・階数・人員追加)作業後に人件費や処分費を上乗せされる
プランの対象外品目と積載の上限詰め放題の制限を当日に告げられる
キャンセル料の金額と、発生する時期断った場面で出張費を求められる
作業日と作業範囲(分別・清掃・解体の有無)家具の解体や掃き出しが別料金になる
会社名・所在地・許可番号あとから連絡が取れなくなる

当日に作業が始まってから金額の話をするのは、いちばん不利な順番です。

トラックに積み込まれた状態では、断って帰ってもらう判断がしにくくなります。

金額に納得できないなら、積み込みの前に止めてください。

作業後に想定外の請求を受けた場合も、その場で全額を払う前に内訳の書面を求め、支払いを保留したまま消費生活センターへ相談する道があります。

粗大ごみ・買取・不用品回収業者の使い分けは、量と締切で決まる

残った大物の出し先は3つです。

どれが安いかではなく、いつまでに空にするかと、量がどれだけあるかで決まります。

自治体と業者の使い分けの基本では、それぞれの申込みの流れを解説しています。

出し先向く条件注意する点
自治体の粗大ごみ収集点数が数点で、収集日まで待てる。自分で玄関前や集積所まで出せる申込みから収集まで日数がかかり、繁忙期はさらに延びます。品目や大きさで受け付けないものがあります
買取(出張買取・リサイクル店)製造年の新しい家電、ブランド食器、貴金属、着物や骨董で値が付く見込みがあるもの売れないものは残るので、回収の手配が別に必要です
不用品回収業者量が多い、期日が決まっている、二階や納戸からの搬出がある許可と書面の確認が前提です。無料回収の呼び込みには渡しません

実家を引き渡す期日が決まっているなら、粗大ごみだけで組み立てるのは無理があります。

申込みが集中する時期は収集日が先になり、点数が多ければ複数回に分ける必要も出てきます。

逆に、残ったのが数点で時間に余裕があるなら、業者を呼ぶより自治体の収集が費用を抑えられます。

粗大ごみの出し方では、申込みから収集までの手順を4段階で解説しています。

売れるものと、まず売れないもの

買取に期待をかけすぎると、日程が崩れます。

値が付きやすいのは、中古の相場がはっきりしているものです。

製造から数年以内の家電、状態のよいブランド食器、貴金属と時計、状態のよい工具などが該当します。

作家名のわかる茶道具や絵画も、専門の業者なら査定の対象になります。

一方で、まず引き取り手が見つからないものもあります。

大型の婚礼家具、応接セット、古い仏壇、ピアノ以外の大型オルガン、蛍光灯の照明器具、そして箱付きでも需要の落ちた食器の大量セットです。

婚礼家具は運び出す手間に対して売値が付かず、仏壇は処分の作法の面で受け入れ先が限られます。

売れる前提で予定を立てず、値が付かなかったときの処分費まで見込んでおいてください。

口コミ頼みでは防げない|効きにくい対処と、相談に渡す段階

よく勧められるのに、実際にはトラブルを止められない対処があります。ここを知らないと、確認したつもりで同じ場所に落ちます。

効きにくい対処

  • サイトの口コミ評価だけを見て決める。評価が高くても許可の有無は分かりませんし、掲載されている声を第三者が検証できません
  • 電話で「追加料金なし」と言われて安心する。書面が無ければ、当日の食い違いを示すものが残りません
  • 最安値の1社だけで決める。同じ品目リストで比べていないので、含まれる範囲の違いに気づけません
  • 当日その場で値段交渉をする。積み込みが進むほど断りにくくなり、交渉の余地がしぼみます
  • 親族の誰かが「知り合いの業者」を紹介する。関係を気にして書面を求めにくくなり、かえって話がこじれることがあります

いずれも、業者を疑うことより自分の手元に書面を残すほうが確実だという点で共通しています。

買い取ってもらったあとに気が変わったとき

業者が自宅を訪問して物品を買い取る取引は、特定商取引法の「訪問購入」に当たります。

契約書面を受け取った日から8日間はクーリング・オフができ、その間は物品の引き渡しを拒めます。

すでに渡してしまうと取り戻すのが難しくなるため、迷っているものは8日を待ってから渡す判断も取れます。

買取の書面を受け取らずに現金だけを受け取った場合は、この期間の起算日が立ちません。

書面を必ず受け取ってください。

片づけを始める前に抜き出しておくもの

業者に一括で運ばせる前に、相続の手続きで使う書類を抜いておく必要があります。捨ててしまうと手続きが止まるのは、次のようなものです。

  • 通帳・キャッシュカード・保険証券・年金手帳
  • 不動産の権利証と登記識別情報の通知
  • 遺言書、印鑑と印鑑登録証、貸金庫の鍵と契約書
  • 有価証券や借用書

とくに自筆の遺言書は、封を開けずに家庭裁判所へ持ち込んで検認を受けるものです。

公正証書遺言と、法務局の保管制度を使ったものは検認が要りません。

手をつける順番は遺品整理の進め方で解説しています。

消費生活センターに渡す段階

自分で交渉を続けるか、窓口に渡すかの分かれ目は3つあります。

作業後に見積書に無い金額を請求されて相手が引かない場合、無許可と分かった業者に家財を渡してしまった場合、そして支払ってしまったあとで返金を求める場合です。

いずれも、住んでいる市区町村の消費生活センターか消費生活相談窓口が入口になります。

持っていくのは、見積書・請求書・領収書・やりとりの記録と、業者名と連絡先です。

金額が大きく、話し合いで折り合わないところまで来たなら、弁護士に相談する段階になります。

よくある質問

「無料回収」と書かれたトラックに家具を渡しても問題ないですか

渡す前に、一般廃棄物収集運搬業の許可があるかを確かめてください。

住宅街を回るトラックはこの許可が無いことが多く、渡した家財が不法投棄される恐れがあると国民生活センターも注意を促しています。

積み込んだあとで「これは有料」と言われる例もあります。

声をかけられた場面では決めず、市区町村の許可業者一覧に戻るのが安全です。

許可を持っているかどうかは、どこで確認できますか

家財を運ばせる市区町村のホームページで、一般廃棄物収集運搬業の許可業者一覧を探してください。

業者が掲げている許可番号と、その一覧の記載が一致するかを照合します。

この許可は市区町村ごとに出るため、他の市の許可では意味がありません。

買取もあわせて頼むなら、古物商許可の番号も確認してください。

遺品整理士の資格がある業者なら安心ですか

遺品整理士は一般社団法人遺品整理士認定協会の民間資格で、国家資格ではありません。

この資格があるからといって家庭の廃棄物を運べるわけではないため、一般廃棄物収集運搬業の許可は別に確かめる必要があります。

整理の進め方に通じている目印としては見てよいものです。

作業が終わったあとに高額な追加請求をされたら、どうすればいいですか

その場で全額を払う前に、請求の内訳を書面で出すよう求めてください。

見積書に無い項目が含まれているなら、その点を指摘して支払いを保留し、住んでいる市区町村の消費生活センターに相談します。

相談には、見積書・請求書・やりとりの記録を持っていきます。

国民生活センターの相談例には25万円を請求されたケースもあり、金額が大きい場合ほど早く窓口に渡したほうがよいでしょう。

大型の婚礼家具や古い仏壇は売れますか

どちらもまず値が付きません。

婚礼家具は運び出す手間に対して中古の需要がなく、仏壇は処分の作法の面で受け入れ先が限られます。

売れる前提で日程を組まず、処分費として見込んでおいてください。

仏壇は寺院や仏具店で引き取りを扱っている場合があるので、菩提寺(ぼだいじ)があるなら先に相談する道もあります。

粗大ごみと業者を組み合わせてもいいですか

組み合わせて構いません。

数点の家具は自治体の粗大ごみで出し、二階からの搬出が必要な大物と量の多い雑品を業者に任せる形は現実的です。

ただし収集日が先になる時期もあるため、引き渡しの期日から逆算して申し込んでください。

まとめ

不用品回収業者を選ぶ順番は、許可、書面、そして相見積もりです。

家庭から出た家財を運ぶには市区町村の一般廃棄物収集運搬業の許可、買い取るなら古物商許可が必要で、産業廃棄物の許可では家庭ごみを運べません。

許可の一覧で候補を絞ったあとに、追加料金の条件とキャンセル料を書面で確かめれば、相談に多い作業後の増額はほとんど止められます。

そのうえで、出し先は量と締切で分けてください。

点数が少なく時間に余裕があるなら自治体の粗大ごみ、値の付く見込みがあるものは買取、量が多く期日が決まっているなら業者という順です。

ぜひ本記事の見積書で確かめる6項目と出し先の比較表を手元に置いて、まずお住まいの市区町村の許可業者一覧から候補を2社挙げてください。

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